Stored procedure(ストアドプロシージャ)

英語を単にカタカナにしただけかっ!と怒られそうだが、データベースシステムにおいては、昔からこれで通じる。データベースに対する一連の処理(例えば、社員の給料を会社の口座から引き出して、各人の口座に振り込むといったような処理)手順を一つのプログラムにしてデータベース管理システムに保存されたものと理解すればいい。まさに一連の手続きを定義してシステムに格納したプロシージャ(プログラム)といったところだ。永続格納モジュール(Persistent Storage Module)と呼ばれる場合も稀にあるが、それぞれ厳密に訳した方がいいだろう。

このプロシージャはデータベースサーバに保存され、クライアントから呼び出し命令を送信するだけで直ぐに処理が実行できるため、SQL(Structured Query Language)文を一つひとつ送るのに比べれば、はるかにネットワークのトラフィックを削減できるというメリットがある。が、当然デメリットもある。

CQI、PMI、RI

LTEに関する翻訳で、CQI、PMI、RIという言葉がよく出てくる(例えば、LTE-Advancedの概要のp19)。CQI、PMI、RIは、それぞれChannel Quality Indicator(チャネル品質指標)、Precoding Matrix Indicator(プリコード化マトリクス指標)、Rank Indicator(ランク指標)の略である。

LTEでは、複数のアンテナを使用して周波数効率とデータ・レートを向上させるMIMOが使用されている。MIMOでは、基地局側の複数のアンテナの振幅、位相を調整して、アンテナ・ビームを端末に向けて最適な伝送を行うために、基地局からCSI(Channel State Information)参照信号を端末に送信する。端末は、この参照信号を用いてチャネル品質を測定してCSIレポートとして基地局に送信する。このCSIレポートにチャネル品質情報(CQI、PMI、RI)が含まれいて、基地局はこれらの情報を用いてアンテナ・ビームを合成する。

CQI、PMI、RIについては、以下を参照
LTE-AdvancedにおけるMIMOおよびセル間協調送受信技術
MIMO system, multiple antennasの「19. Uplink Control Signaling (Reporting the channel condition),チャネル状態通知」

thermocouple(熱電対)

計測に関する翻訳で、thermocouple(熱電対)という言葉が出てくる。熱電対は温度計測によく使用されるが、高周波のパワー測定に用いられるパワー・センサにも熱電対を使用するものがある。

熱電対とは、種類の異なる2つの金属線の両端を接合したものである。1本の金属線の両端に温度差を与えると、高温側の自由電子は低温側よりも大きなエネルギーを持つので、自由電子が高温側から低温側に移動する。その移動速度は金属の種類によって異なる。そこで、自由電子の移動速度が遅い金属線と速い金属線の両端を接合して熱電対を形成すると、自由電子の移動速度の差により電位差が生じ電流が流れ続ける。種類の異なる2つの金属線の組み合わせが決まれば、この電位差と温度差の関係が一意に決まる。この関係を利用して温度計測を行う。

熱電対の動作原理については、以下を参照
熱電対についての豆知識2
パワー・センサに用いられる熱電対については、以下を参照
パワー測定の基礎のp5-15~p5-17