測定器の仕様の翻訳で、derating(ディレーティング)という言葉がよく出てくる(例えば、IInfiniiVisionオシロスコーププローブ/アクセサリのp7)。
derating(ディレーティング)とは、 読んで字の如く、de(下げる)+rating(定格)で、電子部品/デバイスの分野では、最大定格よりも低い値で使用して、その部品/デバイスの信頼性を向上させること(故障率を低くすること)という意味である。ディレーティング仕様は、上のpdfファイルのようにディレーティング曲線として表されたり、オシロスコープのプローブの最大許容電圧の仕様に、
周波数ディレーティング:400 Vpk(40 kHzまで)。6 Vpkまで20 dB/decadeでディレーティング
のように記載されている。
電子部品/デバイスは、印加する電圧、電流、電力、周波数や接続する負荷による電気的なストレス、温度や湿度などの環境的なストレスの累積によって故障が生じる。したがって、これらのストレス項目の最大定格値を下回る値で使用すれば一般的には故障率は下がる。しかし、電子部品/デバイスによっては、ディレーティングを行っても故障率がそれほど変わらなかったり、極端なディレーティングを行なうと逆に故障率が上昇するストレス項目もある。
ディレーティングについては、以下を参照。