additive noise(相加性雑音)

ノイズ信号の発生/測定に関する翻訳で、additive noise(相加性雑音)という言葉がよく出てくる(例えば、Keysight 81150A/81160Aパルス・パターン/ファンクション/任意波形/ノイズ発生器のp3)。

additive noise(相加性雑音)は、加法性雑音とも呼ばれ、信号をs(t)、雑音をn(t)として、観測(測定)した信号をy(t)とすると、

y(t)=s(t)+n(t)

と表されるものであり、信号s(t)が存在しない場合(s(t)=0の場合)でもy(t)=n(t)が観測される。

一方、multiplicative noise(相乗性雑音)は、乗法性雑音とも呼ばれ、

y(t)=s(t)×n(t)

と表されるものであり、信号s(t)が存在しない場合(s(t)=0の場合)は、y(t)=0となって雑音は観測されない。

相加性雑音の代表的なものとして、熱雑音(絶対零度以外のすべての物質に存在)がある。相乗性雑音の代表的なものとして、マルチパスフェージングや音の残響(直接波が存在しないと間接波は存在しない)、位相雑音(搬送波が存在しないと搬送波近傍の位相雑音は存在しない)などがある。

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