runt(ラント)、glitch(グリッチ)

オシロスコープ測定のトリガに関する翻訳に、runt(ラント)、glitch(グリッチ)という言葉がよく出てくる(例えば、Agilent Technologies Infiniium 9000 シリーズ・オシロスコープのp22のトリガ・モードの表)。

runt(ラント)は、通常の意味である「小さな動物」とか「出来損ない」から転じて、オシロスコープ測定では、デジタル信号のHiレベルまたはLoレベルに到達しないパルス信号(例えば、これの画面5)という意味で用いられる。ラント・パルスは、非同期信号をシステム・クロックに同期する際のラッチ回路(フリップ・フロップ)の異常動作などが原因で発生する。

glitch(グリッチ)の通常に意味は「故障」とか「誤動作」であるが、オシロスコープ測定では、デジタル信号の正常なパルス幅に比べて極めて狭いパルス幅の信号(例えば、これの図2と図3)という意味で用いられる。グリッチは、ゲート遅延、配線遅延、非同期回路などによる信号の遅延時間差により生じる。

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