trigger(トリガ)

オシロスコープ測定の翻訳で、trigger(トリガ)という言葉がよく出てくる(例えば、InfiniiVision 4000 Xシリーズ オシロスコープのp26~p27)。

trigger(トリガ)とは、辞書を引くと「引き金」とか「きっかけ」という訳があるが、オシロスコープ測定では、「トリガ」あるいは「トリガをかける」と訳す。

デジタル・ストレージ・オシロスコープは、波形を時間軸上で表示する装置であるが、表示するために波形をAD変換(デジタイズ)してメモリに保存する。トリガがかかっていない状態(フリーラン状態)では、AD変換されたデジタル・データでメモリがいっぱいになり、メモリ上の古いデータが次々に新しいデータに書き換わっている状態なので、メモリ上のデータを表示すると流れるような画面になり、目的の波形を安定して表示できない。

そこで、目的の信号を表示するために、波形を保存するタイミング(条件)を決める必要があり、この操作を「トリガをかける」と言う。例えば、立ち上がりエッジが特定の電圧を超えたとき(これがトリガ条件である)に一定の時間波形を捕捉(AD変換してメモリに保存)して表示する。トリガ条件には、さまざまな種類(エッジ・トリガ、パターン・トリガ、パルス幅トリガなど)がある。

オシロスコープのトリガついては、以下を参照。
【デジタル・オシロスコープ活用入門】第6回 トリガの達人になる
オシロスコープの「トリガ」と「アーミング」

オシロスコープの動作については、以下を参照
オシロスコープ評価の基礎

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