移動体無線の測定に関する翻訳で、backhaul(バックホール)という言葉がよく出てくる(例えば、フィールドにおけるRF/マイクロ波の干渉問題をリアルタイム・スペクトラム・アナライザ(RTSA)で解決する方法のp4)。
バックホールとは、通信の分野では、コアネットワーク(基幹回線網、バックボーン)とアクセスネットワーク(収容局と加入者を結ぶ、ネットワーク全体の末端の回線)を中継する回線である。
携帯電話やスマートフォンなどの移動体通信では、コアネットワークと、BBU(Base Band Unit、IPパケットとベースバンド信号との変換や基地局全体の制御を行なう装置)を備えた基地局との間の回線をバックホールと呼んでいる。BBUを備えた基地局と、RRH(Remote Radio Head、BBUからのベースバンド信号を電波で送信するためにRF信号に変換する(およびその逆を行なう)装置)を備えた張出し基地局との間の回線はフロントホールと呼ばれる。
スマートフォンでの動画視聴や動画投稿などによるモバイル端末からのインターネットの利用の増加、IoTの拡大などにより、移動体通信ネットワークのトラフィックの急拡大が予想され、モバイルフロントホールやモバイルバックホールで使用される光ネットワークの高速化、大容量化も重要な課題となっている。
通信トラフィック予測と、モバイルフロントホール、モバイルバックホールについては、以下を参照。