mixer(ミキサ)

図1

図2

図3

高周波測定に関する翻訳で”mixer”という言葉がよく出てくる(例えば、ミキサの変換損失や群遅延を測定するための手法とその比較)。

ミキサとは、周波数の高いRF信号(周波数:Frf)を、その周波数に非常に近い周波数(Flo)の局部発振器信号(LO信号)とミックス(混合)することにより、これらの差周波数(Frf-Flo)であるIF(中間周波)信号(この周波数は、低周波なので、回路内で扱いやすくなる)を得るためのデバイスである。このように、高い周波数から低い周波数に変換するプロセスはダウンコンバートと呼ばれる。逆に、IF信号をLO信号とミックスして、RF信号として電波で飛ばすための高周波を得る際にも用いられる。このプロセスはアップコンバートと呼ばれる。別の見方をすると、ミキサは、掛け算回路になっている。すなわち、入力をVrf=Arf・cos(ωrf・t)、Vlo=Alo・cos(ωlo・t)とすると、出力は、Vif=a・Vrf・Vlo=a・Arf・Alo・{cos(ωrf+ωlo)t+cos(ωrf-ωlo)t}となる。このミキサの直後にローパス・フィルタを入れると、差周波数cos(ωrf-ωlo)tを取り出せる。図で、高周波で一般的なダブル・バランスド(2重平衡)ミキサの動作原理を示す。

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