pulse desensitization(パルス感度抑圧)

パルス波形測定に関する翻訳で、pulse desensitization(パルス感度抑圧)という言葉がよく出てくる(例えば、パルスドレーダー信号の測定のp7)。

時間領域で、振幅がA、パルス幅τの矩形パルスが繰り返し幅(パルス周期)Tで繰り返される周期パルスには、周期T(周波数1/T)の基本波(メインローブ、搬送波)以外に、高調波(サイドローブ、側波帯)が含まれている(周期パルスをフーリエ変換するとわかる。例えば、ここを参照)。したがって、スペクトラム・アナライザを使用して周波数領域でこの信号を測定すると、パルスのエネルギーがメインローブ以外のサイドローブに分散されるので、振幅がA、周期Tの正弦波(搬送波)に比べて、周期パルスのメインローブの振幅が小さくなる。これを、パルス感度抑圧と呼んでいる。

時間領域で、振幅がA、パルス幅τの矩形パルスが繰り返し幅(パルス周期)Tで繰り返される周期パルスをフーリエ変換することにより、メインローブの振幅がA(τ/T)と求まる。これと周期Tの正弦波の振幅Aとの比(τ/T)を対数で表した

20log(τ/T)

は「パルス感度抑圧係数」と呼ばれている。

パルス感度抑圧については、以下を参照

Agilentスペクトラム・アナライザ・シリーズ Application Note 150-2のp8~p9

コメントは受け付けていません。