I/Q gain imbalance(I/Q利得不平衡)とquadrature skew(直交スキュー)

デジタル変調測定に関する翻訳に、I/Q gain imbalance(I/Q利得不平衡)とquadrature skew(直交スキュー)という言葉がよく出てくる(例えば、89601X VXA ベクトル・シグナル・アナライザ 測定アプリケーションのp3)。

デジタル無線通信では、デジタル信号を搬送波に乗せて伝送するために、QPSKや16QAMなどのデジタル変調が行われる。このようなデジタル変調では、直交変調器(IQ変調器)を用いて、2つのパラレル・デジタル・データの一方に、搬送波と同位相(In Phase)のLO信号をミキサで乗算してI信号を生成し、もう一方に、搬送波と90°異なる位相(Quadrature Phase)のLO信号をミキサで乗算してQ信号を生成する。

このとき、2つの乗算過程でI/Q信号を生成する際の利得に差(これをI/Q利得不平衡と呼ぶ)があると、コンスタレーション図上で、シンボル・ポイントが理想的な円状ではなくI軸またはQ軸の方向に扁平した楕円状になり、復調時にエラーの原因となる。また、2つの乗算過程でI/Q信号を生成する際に使用される2つのLO信号の位相差が90°からずれている(これを、直交スキューまたはI/Q位相不平衡と呼ぶ)場合は、コンスタレーション図上のシンボル・ポイントの理想的な位置が、I軸またはQ軸に対して傾いた位置になり、復調時にエラーの原因となる。

I/Q gain imbalance(I/Q利得不平衡)とquadrature skew(直交スキュー)については、以下を参照

Understand image, carrier suppression measurements basics(英語サイト)

IQ imbalance and compensation(英語サイト)

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