高原とビール

komaganeBeer夏休みは涼しい場所へ、ということで長野県の駒ヶ根に行ってきました。

前半は天気に見放されていまいちでしたが、後半は好天続き。地元の「南信州ビール」をたっぷり味わいつつ、さわやかな高原のひとときを満喫しました。

ゆっくり、まったり、と過ごすには最適な避暑地でした。いつかまた訪れてみたいと思います。

Harmonic Balance(ハーモニック・バランス)

回路シミュレーションに関する翻訳に、Harmonic Balance(ハーモニック・バランス)という言葉がよく出てくる(例えば、Agilent EEsof EDA W2300 ハーモニック・バランス・エレメント)。

多くの高周波回路には長い時定数が含まれているため、回路シミュレーションでは、過渡状態から定常状態に収束するまで、最低周波数の正弦波の周期の何倍にも渡る時間で数値積分を実行する必要があり、時間かかる。これに対して、通常欲しいのは、回路の定常動作である。このような場合に、ハーモニック・バランス・シミュレーションを使用すると、直接回路の定常状態のスペクトラム応答を求めることができ、シミュレーション時間が短縮される。

ハーモニック・バランス・シミュレーションでは、「与えられた正弦波信号に対して、回路に定常状態(定常解)が存在し、それが有限のフーリエ級数によって表現される」と仮定して、反復計算が行われる。図1のように、キルヒポッフの電流則を周波数領域で表わす。このとき、非線形素子(ここでは、ダイオード)を流れる電流は、図2のように、素子に印加される電圧スペクトラムを時間領域に逆フーリエ変換し、その電圧波形を印加したときの電流を(SPICEの時間領域モデルを使用して)計算し、それをフーリエ変換することにより、電流スペクトラムを求める。初期値(信号源電圧のみが与えられた状態)から出発して、各周波数成分毎に各ノードの電流の和がゼロになるまで(ハーモニック成分がバランスするまで)反復計算を行ない、定常解(定常状態のスペクトラム応答)を求める方法がハーモニック・バランス法である。

図1

図1

図2

図2

Bluetooth

無線通信測定に関する翻訳に、Bluetoothという言葉がよく出てくる(例えば、N9081A/W9081A Bluetooth Xシリーズ アドバンスド測定アプリケーション)。Bluetoothという言葉は、10世紀にデンマークとノルウェーを統一したバイキングのデンマーク王、Harald Bluetoothに由来し、無線通信リンクを統一したいという願いが込められている。

Bluetooth通信の歴史は結構古く、スウェーデンの通信機器メーカー、Ericsson社の社内プロジェクトとして1994年に開始され、1998年にIBM、Intel、Ericsson、東芝、NokiaによってSIG(Special Interest Group)が設立された。最新バージョンは、Bluetooth 4.0で、ボタン電池1つで長時間動作するLow Energy(低消費電力)モードが追加され、Bluetooth 4.0対応腕時計が販売されている。

Bluetoothとは、ケーブル接続(マウス・ケーブル、キーボード・ケーブル、音声ケーブル、LANケーブル、USBケーブルなど)の代わりに無線接続で通信することにより、ケーブルのないスッキリした環境を実現し、ケーブルに煩わされることなく自由に動きながら使用できる利便性を実現する、近距離無線通信技術の1つである。最近では、ほとんどのスマートフォン、携帯電話 、タブレットPCにBluetoothが標準搭載され、普及が進んでいる。

Bluetoothについては、以下を参照。

無線化.com > お知らせ・学ぶ・導入事例 > 無線化基礎知識 > Bluetoothとは?

Bluetooth RF測定の基礎