DMT

100Gイーサネットなどの広帯域通信測定に関する翻訳で、DMTという言葉が出てくる(例えば、M8195A 65 GSa/s任意波形発生器 M8197A マルチチャネル同期モジュールのp2)。

DMTは、Discrete MultiTone(離散マルチトーン)の略で、ADSLなどのデジタル加入者線(Digital Subscriber Line)に用いられている変調方式である。この変調方式では、無線通信におけるOFDMのように、利用可能な帯域を多数のザブチャネル(サブキャリア)に分割し、各サブチャネルにデータを割り振って高次変調を用いることにより高速伝送を実現している。伝送時に、いくつかのサブチャネルの伝送特性(S/N比やビットエラーレート)がノイズなどにより悪化しても、それらのチャネルには、伝送特性に応じてノイズに強いより低次の変調方式が用いられるので、DMTは非常に周波数利用効率の高い変調方式である。

このような理由から、DMTは、100Gイーサネットなどの高速通信でも、PAM4などとともに有力な変調方式の候補になっている。

100GイーサネットのためのDMTについては、以下を参照

Discrete Multi-tone Technology for 100G Ethernet (100GbE)(英語pdf)

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