平衡デバイス測定に関する翻訳で、balun(バラン)という言葉がよく出てくる(例えば、マルチポート・デバイスおよび平衡デバイスの測定についてのp7)。
balun(バラン)は、BALanced to UNbalanced converter(平衡-不平衡変換器)を省略した用語で、平衡伝送(差動伝送とも呼ばれる)を不平衡伝送(シングルエンド伝送とも呼ばれる)に変換するために使用される。地上波デジタルTV放送への移行により、最近では見かけなくなったが、300Ωの平行フィーダー線(平衡伝送路)のアンテナ線を75Ωの同軸線(不平衡伝送路)に変換するアダプタにバランが入っている(例えば、これ)。また、測定器のテストポートは通常はシングルエンドポートなので、平衡デバイス(差動フィルタ、差動増幅器、平衡伝送線路など)を測定する際にバランを用いて差動信号をシングルエンド信号に変換して測定を行う場合がある。
バランの動作原理については、以下を参照
無線工学の基礎(1アマの無線工学) > 平成15年 08月期 > HH0301 平衡型アンテナを不平衡型給電線に接続した場合に起こる現象と対策 > H150821
平衡デバイスの測定については、以下を参照