SAR(比吸収率)

電磁界シミュレーションに関する翻訳に、SAR(比吸収率)という言葉が出てくる(例えば、マイクロ波エンジニアのための電磁界ソフトウェアのp10)。SARは、Specific Absorption Rateの略である。

携帯電話は、マイクロ波と呼ばれる周波数帯(800 MHz帯、1.5 GHz帯、2.0 GHz帯など)の電波を利用して通信を行っている。マイクロ波は、水分を含む食品を加熱するために電子レンジにも利用されていて、人体への加熱作用が問題になっている。日本では、人体側頭部の近くで使用する携帯電話端末等に対して、局所SARが2 W/kg(許容値)を超えないことが義務づけられている。

SARとは、人体に電磁界が照射されたときの、人体の単位質量当りの吸収電力であり、全身に渡って平均したものを「全身平均SAR」、人体の任意の組織10gに渡って平均したものを「局所SAR」と呼んでいる。

電波の安全性については、以下を参照

総務省 電波利用ホームページ > 電波の利用に関する制度 > 電波の安全性に関する調査及び評価技術 > 周知・情報

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