time-of-flight(飛行時間)

データ収集測定の翻訳で、time-of-flight(飛行時間)という言葉が出てくる(例えば、AXIe高速デジタイザ/広帯域デジタルレシーバーのp2)。

デジタイザのアプリケーションとして”time-of-flight”という言葉が出てくる場合は、飛行時間型質量分析計を意味する場合が多い。飛行時間型質量分析計はTOFまたはTOF MS(Time-of-Flight mass spectrometer)と略されることがある。飛行時間型質量分析計の原理は、試料にパルスレーザを当て、電離した荷電粒子(イオン)を一定の電界で加速して、検出器までの飛行時間を計測することにより、質量を求める方法である。

飛行時間型質量分析計については、以下を参照
九州大学中央分析センター センターニュース(Vol.14 No.3 1997)
飛行時間型質量分析

USB

計測関係の翻訳で、USBという言葉がよく出てくる(例えば、Infiniium オシロスコープによるUSB 2.0 コンプライアンス・テスト)。

USBは、Universal Serial Busの略で、PCと周辺機器(キーボード、マウス、USBメモリなど)との接続に広く使用されている。しかし、USB 2.0になってから、理論上の最大データ転送速度が480Mb/sとなり、規格が複雑になっている。認証テストに合格するには、USB 2.0の仕様書を理解する必要があるが、そのためには、デジタル信号だけでなく、アナログ信号や高速シリアル通信に関する基礎知識が必要である。

USB 2.0インタフェースの設計に関する詳細は、以下を参照。
設計の基本は仕様の理解 ―高速シリアル通信を実現するために知っておくべき最低限の知識

USB 3.0インタフェースについては、以下を参照。
新規格USB3.0、計測面ではどう変わった?

Constellation(コンスタレーション)

デジタル無線通信測定に関する翻訳で、constellation(コンスタレーション)という言葉がよく出てくる(例えば、エラー・ベクトル振幅(EVM)を利用したベクトル変調信号の解析・トラブルシュートのp7)。

constellationの一般的な意味は「星座」であるが、デジタル変調の分野では、横軸を搬送波と同じ位相(同相成分、In Phase)の軸(I軸とも呼ばれる)、縦軸を搬送波と直交する位相(直交位相成分、Quadrature Phase)の軸(Q軸とも呼ばれる)とした平面に、デジタル変調信号(例えば、BPSKでは2個(1ビット)のシンボル・ポイント、QPSKでは4個(2ビット)のシンボル・ポイント、16QAMでは16個(4ビット)のシンボル・ポイント)を表したものである。

デジタル変調およびコンスタレーションについての詳細は、以下を参照。
変調のいろいろ
㈱サーキットデザインの無線技術を学ぶ上の基礎知識
通信システムのディジタル変調入門編