burden voltage(負担電圧)

デジタル・マルチメータの電流測定仕様にburden voltage(負担電圧)という言葉がよく出てくる(例えば、U3400シリーズ4½/5½桁デジタル・マルチメータのp8)。

電流を測定するには、電流を測定したい箇所を切断して電流計を直列に繋げる。このとき、電流計自体の抵抗がゼロΩであれば電流計による電圧降下がなく、電流測定に誤差が生じない。しかし、電流計にはスイッチ、ヒューズ、リード線、シャント抵抗などによる抵抗があり、それらにより電圧降下が生じ測定誤差の原因となる。この電圧降下を負担電圧と呼ぶ。

CW

計測分野の翻訳で、信号発生器と関連してCWという言葉がよく出てくる(例えば、Agilent M9380A PXIe CW信号発生器)。

CWは、Continuous Wave(連続波)の略である。アマチュア無線などでは、変調されていないRF正弦波(連続波)をモールス符号で断続して通信するモールス通信のことをCW通信と呼ぶことが多い。計測分野では、CW信号とは周波数と振幅が一定の正弦波を意味する。CW信号発生器とは、周波数と振幅が一定の正弦波を発生させる装置であり、掃引信号発生器とは、正弦波の周波数または振幅を変化させながら発生できる装置である。

信号発生器については、以下を参照。
信号源の基礎

baseband signals(ベースバンド信号)

通信測定に関する翻訳で、baseband signals(ベースバンド信号)という言葉がよく出てくる。

ベースバンド信号とは、伝送したい元(オリジナル)の信号のことで、ラジオや電話では音声信号であり、データ通信ではオン/オフを表すパルス列である。また、変調して搬送波に乗せる直前の信号を意味する場合もある。

ベースバンドについては、以下を参照。
無線にゃんの技術解説記事一覧ベースバンド

変調、搬送波、ベースバンドについては、以下を参照。
電波で情報を送れる仕組み