Evolved Packet Core(EPC)

無線通信計測関係の翻訳に、、Evolved Packet Coreという言葉がよく出てくる(例えば、Agilent N5973A Verizon Wirelssコンプライアンス・テスト・プラン用IFTオートメーション・スクリプトのp3)。Evolved Packet Coreは、略してEPCと呼ばれることもある。

Evolved Packet Coreは、LTEの標準化とともに、移動通信システムのオールIPネットワークを実現するためのコア・ネットワーク(基幹回線網、バックボーン)として、3GPP Release 8で規格化された。第2世代(2G)のGSMや第3世代(3G)のW-CDMAなどの移動通信ネットワークでは、音声は回線交換方式、データはパケット交換方式で通信されるが、LTEでは、音声もVoIP(Voice over IP)としてパケット化され、オールIP(すべてパケット化された)ネットワークが実現された。

EPCは、LTEの収容のために規格化されたが、2G/3GのGSM、W-CDMA、CDMA2000や、WiMAX、Wi-Fiなどの各種無線アクセス・テクノロジーも収容でき、これらの無線アクセス・テクノロジー間のハンドオーバも可能である。

Evolved Packet Coreについては、以下を参照。

知られざるLTEのネットワーク構成

LTEを収容するコアネットワーク(EPC)を支える技術

RIN(相対強度雑音)

光測定に関する翻訳に、RINという言葉がよく出てくる(例えば、Agilent 81600Bシリーズ波長可変レーザ光源のp10の仕様一覧の最後の項目)。RINは、relative intensity noise (相対強度雑音)の略である。

RINは、レーザ光の強度の時間的なゆらぎ(強度雑音)を表すパラメータで、単位周波数当たりの光強度のゆらぎ(雑音)を平均光パワーで割ったものである。送信光源のRINが大きいと、CATVなどの長距離光伝送の信号品質が制限されるので、その測定は重要である。

RIN(相対強度雑音)については、以下を参照。

デジタル・コミュニケーション・アナライザ(DCA)による相対強度雑音(RIN)の測定

MIPI

携帯電話などのモバイル機器の測定に関する翻訳に、MIPIという言葉がよく出てくる(例えば、Agilent U7238A MIPI D-PHY コンプライアンス・テスト・ソフトウェア(Infiniium オシロスコープ用))。

MIPIは、Mobile Industry Processor Interfaceの略で、モバイル機器のインタフェースのハードウェア/ソフトウェアの再利用や互換性を促進し、オープン・スタンダードを確立するために設立されたAlliance(非営利の業界団体)である。

MIPIには、D-PHYとM-PHYの2種類の物理層インタフェースの規格がある。D-PHYは、最大データ転送レートが1レーン当たり1Gbpsの同期転送で、主にカメラやディスプレイとのインタフェース用である。M-PHYは、最大データ転送レートが1レーン当たり5Gbpsで、非同期転送に対応し、D-PHYでは対応できないメモリやチップ間接続にも対応できる。

MIPIについては、以下を参照。

MIPI AlliancePHY Working Group(英語)

携帯電話内部の高速データ転送,次の主役は「MIPI M-PHY」― 広範なアプリケーションを見据えた多芸多才の標準規格