高速デジタル測定に関する翻訳で、SerDesという言葉が出てくる(例えば、Agilentの高度な校正手法を使用したトランシーバFPGAの検証のp4)。
「SerDes」は、Serializer/Deserializer(シリアライザ/デシリアライザ)の略である。シリアライザとは、パラレル・バス信号をシリアル信号に変換するデバイスで、デシリアライザはその逆である。デジタル伝送の高速化の要求が高まるにつれて、さまざまな分野でパラレル伝送からシリアル伝送に規格がシフト(HDDインターフェースがパラレルATAからシリアルATAに、CPU-チップセット間バスがFSBからQPIになど)してきている。この理由は、パラレル伝送では、LSIのピン数が多くなり配線コストがかかることや、複数の信号線間でスキュー(タイミングのずれ)が生じたりクロストーク・ノイズが発生して、高速化が難しいからである。このような困難を克服して、高速シリアル伝送を実現するためにSerDesが使用される。
SerDesの詳細は、EDN JapanのTech&Info ビデオ講座バックナンバーのLVDSを基礎から理解する、さらなる高速/長距離化を可能にする技術(前編)とLVDSを基礎から理解する、さらなる高速/長距離化を可能にする技術(後編)を参照。