Orthogonal Frequency Division Multiplex(直交周波数分割多重化)

無線通信測定に関する翻訳で、Orthogonal Frequency Division Multiplex(直交周波数分割多重化、OFDMと略されることが多い)という言葉がよく出てくる(例えば、SystemVueを使用したフレキシブルOFDM信号の作成)。身近なものでは、地上波デジタルTV放送や無線LANで使用されている。

OFDMは、高速デジタル信号を高い周波数利用効率で伝送するための変調方式である。一言でOFDMを説明するのは難しいが、高速なシリアル・ビットストリームをシリアル-パラレル変換して複数の低速なデータ(I/Qデータ)にマップピングし、それらを互いに直交する副搬送波(サブキャリア)に乗せて変調(BPSK、QPSK、16-QAMなど)する方式である。低速の副搬送波を複数個並列に伝送するので、マルチパス(反射波)に強い。また、サブキャリアの間隔を密に配置するので互いに干渉しやすくなるように見えるが、サブキャリアを互いに直交させることにより、各サブキャリアの中心周波数が他のサブキャリアのスペクトラム・ヌル・ポイント(信号強度がゼロのポイント)になり、各サブキャリアを分離しやすくなって、周波数利用効率が高まる。

詳細については、㈱サーキットデザインのOFDM変復調のページを参照。㈱サーキットデザインの「無線技術」トップページには、無線に関するさまざまな用語の説明へのリンクがあり、アプレットを使用してわかりやすく解説している。

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