differential signal(差動信号)

計測関係の翻訳に、differential signal(差動信号)という言葉がよく出てくる(参考:タイム・ドメイン・リフレクトロメトリを使用した差動インピーダンス測定)。

信号をグランドに対する電位差として1本の信号線で伝送する方式を、不平衡伝送 (unbalanced transmission) と呼び、その信号をシングルエンド信号と呼ぶ。これに対して、信号を位相が180°異なる2本の信号線(信号線ペア)の電位差で伝送する方式を平衡伝送 (balanced transmission) と呼び、その信号を差動信号と呼ぶ。差動信号はシングルエンド信号に比べて、コモン・モード・ノイズに強く(2本の信号線に同じノイズが乗ると、受信端で逆相の信号を位相反転して合成するときにノイズが打ち消される)、信号振幅を小さくして0と1の間の遷移時間を短くして高速伝送できるという特長がある。これらの特長により、現在のほとんどの高速デジタル伝送(PCI Express、シリアルATA、HDMI、USBなど)に使用されている。

差動伝送については、以下を参照。

村田製作所のホームページ > 製品情報 > EMICON-FUN! > ノイズ対策PLAZA > すべて見る > 高速の伝送が、なぜ差動伝送になっているのか?

コメントは受け付けていません。