マイクロ波のような高周波では、電圧、電流による回路や素子の測定は、プローブを近づけるだけで、回路や素子の分布定数が変化してしまうので困難である。2端子回路(1ポート・デバイス)では、入射波の電力と反射波の電力を測定し、反射係数として2端子回路の特性を評価する(図1)。4端子回路(2ポート・デバイス)では、ポート2を特性インピーダンスで終端したときのポート1の入射波と反射波、ポート1を特性インピーダンスで終端したときのポート2の入射波と反射波の電力を測定することにより、反射係数を一般化したSパラメータとして回路を評価する(図2)。S11を順方向反射係数または入力反射係数、S21を順方向伝送係数または伝達利得、S22を逆方向反射係数または出力反射係数、S12を逆方向伝送係数またはアイソレーションと呼ぶ(図3)。因みに、Sパラメータを最初に提唱した人は日本人(参考:黒川兼行)である。
Sパラメータについての詳細は、以下を参照。
広島大学 先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻 天川 修平准教授のホームページのホームページ > Sパラ再入門 > 「Sパラ再入門」(2015-04-01) (pdf)