無線通信測定に関する翻訳で、CCDFという言葉が出てくる(例えば、LTEコンポーネントのスティミュラス-レスポンス・テストのp17)。
「CCDF」は、Complementary Cumulative Distribution Function(相補累積分布関数)の略である。CCDF=1-CDF(Cumulative Distribution Function)で定義される。また、CDFは、確率密度関数(Probability Density Function)を下限からxまで積分したものである。確率密度関数と累積分布関数については、例えば、確率密度関数からモンテカルロ積分までを参照。
CCDF測定は、LTEなどの広帯域デジタル無線伝送において、ピーク信号が送信機のパワー・アンプなどの非線形デバイスに入力されて信号が歪み、伝送品質の低下や隣接チャネルへの干渉を防ぐために、ピーク対アベレージ・パワー比の大きさを調べるのによく使用される。詳細については、LTEコンポーネントのスティミュラス-レスポンス・テストのp17やNTT DoCoMoテクニカル・ジャーナルVol.14 No.4「OFDM伝送におけるピーク低減方式に関する研究」を参照。