回路シミュレーションに関する翻訳に、sensitivity analysis(感度解析)という言葉がよく出てくる(例えば、ADS統計解析による、IC歩留まりの向上)。
回路は、トランジスタ、ダイオード、抵抗、コンデンサ、コイルなどのさまざまな部品で構成されている。これらの部品の特性(抵抗なら抵抗値、コンデンサなら容量値)は、一定の値ではなく、製造工程、温度変化、経年劣化などにより公称値の回りでばらついた値になる。このような個々の部品の特性値のバラツキが、回路全体の性能特性(例えば、増幅回路なら増幅率)にどの程度の影響を与えるかを解析するのが感度解析である。感度解析を行うことにより、この部品は回路性能に大きな影響を与えるのでバラツキの少ない高価なものを使う必要があるとか、この部品はバラツキが大きい安いものを使えるかがわかったり、部品のバラツキの影響が少ない回路構成に根本的に変える必要があるかどうかの判断材料になる。
感度解析については、以下を参照
Analyzing circuit sensitivity for analog circuit design(英語サイト)