MER(変調誤差比)

デジタル変調測定に関する翻訳に、MER(変調誤差比)という言葉がよく出てくる(例えば、Xシリーズ測定アプリケーションのp14)。

MERは、Modulation Error Ratio(変調誤差比) の略で、デジタル変調信号(BPSK、QPSK、16-QAMなど)の品質の指標である。

デジタル変調信号は、横軸を搬送波と同じ位相、縦軸を搬送波と直交する位相にとったコンスタレーション図上のシンボル・ポイント(シンボル位置とも呼ばる)で表される。

変調誤差比(MER)は、コンスタレーション図の原点から理想的なシンボル位置(I、Q)までの距離の2乗を、復調した実際のシンボル位置(Ia、Qa)と理想的なシンボル位置(I、Q)との差であるエラー(誤差)ベクトル(δI、δQ)=(I-Ia、Q-Qa)の2乗(n回の測定の平均)で割ったものとして、

MER=10Log((I^2+Q^2)/(1/n)Σ((I-Ia)^2+(Q-Qa)^2)) [dB]

で定義される。これは、シンボルのパワーとエラーベクトルのパワーの比であり、アナログ信号のSN比(信号対雑音比)に相当するものである。

MER(変調誤差比)については、以下を参照

変調誤差比(MER)およびエラーベクトル振幅(EVM)

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