preamble(プリアンブル)

無線LANに関する翻訳で、preamble(プリアンブル)という言葉がよく出てくる(例えば、IEEE 802.11規格に準拠した無線LANデバイスのテストのp4の図2)。preambleの通常の意味は、序言、序文、前置きなどであるが、データ通信の分野では、送信側と受信側がタイミングをとるための同期信号を意味する。

現在、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)の通信方式の主流は、イーサネット(EthernetのEtherは光を伝える仮想的な物質、エーテル(Ether)に由来する。当初、同軸ケーブルではなく光ファイバでの伝送を試みたが、1980年頃の技術では実現できなかった。)である。

イーサネットでは、データはフレームという単位で伝送される。フレームは、プリアンブル部、ヘッダ部、データ部、FCS(Frame Check Sequence)部から構成されている。プリアンブル部は、受信側にこれからデータを送ることを知らせて同期をとるために、フレームの先頭に追加される特定のビット列のことである。無線LANではPLCP(Physical Layer Convergence Protocol)プリアンブルと呼ばれる。ヘッダ部には、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス(無線LANでは、PLCPヘッダに変調方式やデータ長の情報、IEEE802.11ヘッダに、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、受信側アクセス・ポイントのMACアドレス、送信側アクセス・ポイントのMACアドレス)が含まれる。FCS部は、ヘッダ部およびデータ部に誤りがないかどうかをCRC(巡回冗長検査)でチェックするための値である。

無線LANのフレームについては、以下を参照

ネットワークエンジニアとして > Network Study 2 : 高度なネットワーク技術、主要なアプライアンス製品の技術 > 無線LAN基礎、802.11a/b/g/n、チャネル、セル、SSID、WEP、WPA、WPA2 > 無線LAN – IEEE802.11フレームフォーマット

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