波長可変レーザー光源に関する翻訳に、PON(パッシブ・オプティカル・ネットワーク)という言葉がよく出てくる(例えば、8160xxシリーズ 波長可変レーザー光源のp2)。PONは、Passive Optical Networkの略である。
現在、通信事業者の中継局から加入者宅に光ファイバ回線を直接引き込むFTTH(Fiber To The Home)が普及している。
中継局と加入者宅の間のアクセス・ネットワーク(アクセス網)のネットワーク構成には、専有型(SS(Single Star)方式とも呼ばれ、中継局と加入者宅を1本の光ファイバで1対1で結ぶ方式)と共用型(中継局と加入者宅の間に光ケーブルの分岐ポイントがあり、1本の光ファイバを複数の加入者が共有する方式)の2つの形態がある。
共用型のネットワーク構成は、AON(Active Optical Network)方式とPON(Passive Optical Network)方式に分けられる。AON方式は、中継局と加入者宅の間のノードに能動(アクティブ)素子で構成された電気光変換装置や多重化装置を配置して、1本の光ファイバを分岐する方式である。PON方式は、光スプリッタなどの受動(パッシブ)部品で構成された装置を配置して、1本の光ファイバを分岐する方式である。
PON方式は、AON方式に比べて、安価で保守も容易なので広く普及している。NTTの光回線を使用している場合は、GE-PON-ONU(Gigabit Ethernet-Passive Optical Network-Optical Network Unit)と呼ばれる光回線終端装置が宅内に設置されているはずである。
PON(パッシブ・オプティカル・ネットワーク)については、以下を参照。
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