FIR filter(FIRフィルタ)

デジタル信号シミュレーションに関する翻訳で、FIR filter(FIRフィルタ)という言葉がよく出てくる(例えば、EEsof EDA SystemVueのp3)。

FIRはFinite Impulse Response(有限インパルス応答)の略で、FIRフィルタのインパルス応答の継続時間が有限である(フィルタの応答が過去の有限個の入力データのみで決まる)ことを意味する。これに対して、IIR(Infinite Impulse Response)フィルタの応答は、FIRフィルタとは異なり、フィードバックが用いられることにより無限の過去からの入力データの影響を受け、安定性の問題が出てくるが、回路規模が小さく高速に動作するという利点がある。

FIRフィルタの簡単な例として、株式チャートのトレンドを見るために使用される移動平均がある。ある銘柄のX日の5日移動平均M(X)は、(X-4)日の株価Y(X-4)、(X-3)日の株価Y(X-3)、..、X日の株価Y(X)を用いて、(Y(X-4)+Y(X-3)+Y(X-2)+Y(X-1)+Y(X))/5で求められる。同様に、(X+1)日の5日移動平均M(X+1)は(Y(X-3)+Y(X-2)+Y(X-1)+Y(X)+Y(X+1))/5となる。このようにして得られた移動平均線は、株価の日々の変動(高周波成分)が平均化(フィルタリング)されて滑らかな線になる。

FIRフィルタについては、以下を参照。

Texas Instruments社の「DSP の基礎・トレーニング」ページ第 2 章 デジタル信号処理入門 (デジタルフィルタ)

ディジタルフィルタの概要

赤坂大歌舞伎

千代田線3b出口階段を上るとすぐ赤坂ACTシアターがある。祝日の昨日は、隣のBRITZ(ライブハウス)に並ぶお客さんも沢山いて、にぎわっていた。

演目は、「怪談乳房榎」(かいだん・ちぶさのえのき)三遊亭円朝作
祝日のせいか、立ち見も出る盛況ぶり。
私は、12列目の右端だったのですが、10列目の前が通路で花道の変わりに
役者さん達が時々通るのでなんかテンションあがる~。

途中酔っ払い役の役者さんが、ここいらは赤坂サカスといってテーベーエスがあるところだろ。テーベーエスといえば金八先生だ。
なんて言ったと思ったら客席に当の武田鉄也さんが、芝居見物。
立ち上がって回りにご挨拶。ちょっと得した気分になりました。

怪談ということで、ちょっと恐れていたけれど終始笑いが起こる
大変楽しいお芝居でした。

勘九郎君が、菱川重信という人気絵師と下男の正助と
悪役うわばみの三次という3役でこの3役の瞬時の入れ替わりが
もうなんと言ったら良いのか・・・
テレビのスポットCMで正助と三次の入れ替わりの場面を
何度も見ていたし、客席通路で入れ替わるのに
なんだか狐につままれた感じ。

そもそも絵師の重信の妻、お関(七之助)に一目ぼれした中村獅童
演ずる磯貝浪江が、下男の正助をたぶらかして、殺してしまい
お関をものにし、尚且つ正助に重信とお関の間の乳飲み子を十二社の滝
(現在の新宿都庁の裏辺りらしい)に投げ込んで殺させ、その正助も
うわばみの三次を使って殺そうとする。

休憩あと前説の感じで客席前列3列目まででしょうか
これから始まる一二社(じゅうにそう)の滝の場面のために
ビニールシートが配られ、水しぶきが来たら皆でいっせいに
ビニールを上げてよけるお稽古。
これはかって勘三郎さんがシアターコクーンでやった四谷怪談を思い出します。
その時は、笹野高史さんが音頭とって水よけのお稽古してたな~。

本水を使って勘九郎君と替え玉がくんずほぐれつ・・・

その場は、幽霊になった重信が子どもを助け正助に改心してその子を
無事育て上げれば、許してやろうとする。

この滝の場面は、ザーザー滝は流れるし、誰が誰だか。替え玉の人も顔・姿が似てて
わけが分からず、お客さんも「は~」とか「へ~」とか「え~??・・・」

最後には、大きくなった子ども(8歳くらい?)と正助とで浪江を切って
無事あだ討ちとなりました。

ほんとに楽しいひと時でした。

mark ratio(マーク率)

高速デジタル信号測定に関する翻訳で、mark ratio(マーク率)という言葉がよく出てくる(例えば、Agilent N4970A PRBSジェネレータ10 Gb/sと内蔵クロック・テスト・アクセサリ(TG2P1A)のp1の「主な特長」)。

デジタル・データは2進数として「0」と「1」の組み合わせで表される。このデータは、「0」に対応する電圧の低い状態と「1」に対応する電圧の高い状態を組み合わせたデジタル信号として伝送される。このとき、ある時間内での「1」を表す電圧の高い状態の割合をマーク率と呼んでいる。特にGaAsデバイスを用いた超高速光通信での伝送では、マーク率が偏るとデバイス特性が変化し、誤動作の原因となるので、伝送時にマーク率が1/2になるようにコード化される。