お客様から用語集の見直しを依頼された。その用語集には13000以上の用語が収録されており、その多くは弊社の校正者がひとつひとつ訳仕分けも考慮して作成してきたものである。
ただ、CATツールを使用し始める前からのものなので、情報量が多すぎ、クラウドベースでの翻訳ツールには向かない。一般用語も含まれており、用語のヒットが多すぎて、ずーーっと下にスクロールしなくてはヒットした用語が見れないのだ。これでは用語集の意味がない。
依頼されたのが去年の9月。ようやく年始に納品した。最終的な用語の数は3800。10000語程度エントリを減らしたことになる。またクラウド上で用語集のメンテナンスをさせてもらえる権利を頂け、これからはクラウド上で用語集の更新が直接できるようになった。
適度な間隔でアセットを更新することは大変重要である。プロジェクトの初期にはまだ定訳がなかった用語を、自社で翻訳し、その後、世間一般で異なる定訳が出てくるケースもある。お客様同士の合併や吸収で異なったスタイルや用語が混ざってしまうこともある。
いずれの場合も翻訳者にとって必要なのは、Webで公開されている数ある訳のなかで「このお客様」が使用する用語を用語集やTMで、「一目で」検索できることである。
デプロの場合は、お客様と長いお付き合いをさせていただくため、用語集やTMの管理を任せられることも多い。この用語集があるのだから、大丈夫、とは思わず、常に翻訳者さんの作業環境を考えながら、アセットを更新していこうと思う。結局はそれが品質の向上につながり、お客様の信頼を得ることなる。