ビリヤードとプール

アメリカに居るころ、よく友だちにプール(ビリヤード)に誘われた。わたしの場合は、ビリヤードにのめり込むこともなく上達もしなかった。アメリカでは”ビリヤード”のことを”プール”と言う人の方が多いが、日本でプールと言うと水泳プールかと勘違いされてしまう。

ビリヤードで思いだしたが、英語に面白い表現がある。ビリヤードに、8ボールルールというのがある。8番のボールを最後にポケットに落とした方が勝ちとなるのだが、8番より先に落とさなければならないボールが8番のボールの真後ろにピタリと来てしまうことがある。そうなると、素人には手の打ちようがない。

英語ではそういった、にっちもさっちもいかない(困った)状況を”behind the 8 ball”というフレーズを使って表現したりする。「ついてないな~、困ったな~」みたいな感覚で使うのだが、その昔、ある翻訳者がそういった意味があることを知らずに「8のボールの後ろ」と文脈を考えずに直訳してきたことがあった。

プールがビリヤードを意味する場合があることを知らないと、とんでもない誤訳が発生することになる。

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