簡単に言えば、デジタルデータの法的証拠性を明らかにすること。その手法や技術によるビジネスも生まれている。さてさて、これもピタッとはまる(見てすぐわかる)日本語訳がない。フォレンシックと言う場合もあるが、フォレンジックの方が浸透している。一般にはまったく馴染みのない用語だが、民事訴訟では電子情報開示が義務付けられているだけに、フォレンジックが万全かどうか企業にとっては極めてクリティカルな課題だ。要求されるデジタルデータを洗いざらいすべて、いかなる漏れも許されず遅延なく提出しなければならない。提出漏れがあるだけでも厳しい制裁が課せられる。破壊や消去されたファイルの復元、改ざんやねつ造の検証、ログファイルの解析や不正アクセスがあった場合の追跡などによって証拠となり得るあらゆるデータが押収されることになる。従って企業は、日ごろからデジタルデータの管理や保全には、あらゆるフェーズで万全を期しておかなければならない。デジタル社会では、フォレンジックがますます重要視されてくるだろう。