SDL Trados 2007

言わずと知れた、SDL社のCAT(Computer Assisted Translation)ツールです。業界ではデファクトスタンダードの地位を欲しいままにしています。

もしTradosがなければ、弊社には死屍累々の山が築かれるか、あるいは、それ以前に存続すらできないかも知れません。鬼に金棒、侍に日本刀、DTPにIndesign、翻訳にTradosといったところです。

しかし、このTrados、特に2007はまるで生き物のよう。「○○○(機能名)ができない! 昨日まで出来たのに!!」という阿鼻叫喚が社内に響き渡ることがあります。そこで、私の出番。Tradosの治療を始めます。軽症ならばものの数分、重症にいたっては半日以上と、パターンはさまざまです。大概は直しますが、それでもダメなときは再インストールとなります。Tradosのインストール回数なら、日本ランキング10位以内に入るかも知れません。

安定運用メモ

パッチはすべて当てましょう
おかしくなったら、まずregisterを実行
万策尽きたら、アンインストール & 再インストールの手間を惜しまない(サポート契約のある方は、サポートへ)

これらは基本中の基本です。応用編については、また別の機会にしたいと思います。

HP Cloud Compute

弊社では、エンタープライズ向け大規模ソフトウェアのローカライズを行なっています。この一連の作業のなかで、要と言えるのがLinguistic QA (LQA) です。LQAにおいてはソフトウェアを本運用さながらにセットアップし、文脈の整合性、ユーザーインターフェイスの確認、文字化けにいたるまで、あらゆる角度から検証を行います。製品のクオリティを左右する重要な作業と言えます。

そこで問題になるのが、ハードウェアリソースの確保です。エンタープライズ向けのソフトウェアは、一般的なワープロや表計算とは比較にならないほど巨大で複雑な構造をしています。複数のテスターが、同時にかつストレス無くチェックを行うには、デスクトップPCではなく高スペックのサーバが必要になります。さらに最近では、1つのソフトウェアで数台を連携させるものもあり、ハードルはますます高くなっています。社内では仮想サーバ群を構築して対応を続けてきましたが、機材の陳腐化や障害時の対応、リソースの割り振りなど、解決すべき問題は少なくありませんでした。

これらの問題を解決したのが、IaaS(Infrastructure as a Service)です。ベンダーが仮想化されたインフラ(サーバなど)を提供し、ユーザーはインターネット経由で利用します。いわゆるクラウドコンピューティングの一種です。

具体的には「Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)」を導入しています。必要なスペックのサーバを僅かな時間で用意でき(複数も可能)、必要な期間だけ運用し、検証の終了とともにシャットダウンすることができます。また、料金が完全従量制という点も評価できます。

前置きが長くなりましたが、このIaaS分野にHewlett-Packardが「HP Cloud Compute」として参入すると発表がありました。オープンソースの「OpenStack」を採用し、ベンダーの囲い込みを排除したのが特色です。今のところベータサービスとなっており、Amazon EC2などの競合サービスには及ばない部分もありますが、本番に向けて機能強化が図られるようです。

論より証拠ということで、早速ベータ版のユーザ登録をしてみました。無料で試用できるとのことだったのですが、利用者枠が一杯のようで「利用可能になるまでしばしお待ちを」ということでした。ちょっと残念です。いずれレポートをご紹介出来ればと思っています。

HP Cloud Compute(hp.com)

Depro QA Tools翻訳者様への利用展開に向けて

Depro QA Tools(翻訳エラー発見ツール)の宣伝・利用展開作戦を進めているPM S.Kです。
こちらのツール「見やすい表示で、簡単にエラーを発見・修正できてしまう」かなりの優れ者だからです。

他社ツールでは不要なエラー(False Positive)が多くレポートされるのに比べ、
本当のエラー(True Positive)のみが表示されるので、信頼度抜群です。

「見やすさ・使いやすさ」では今まで出会ったQAツールの中で1番だと感じています。
1日も早い翻訳者様への利用展開に向けて取り組んで行けたらと思いますので、みなさん待っていて下さいね~!

また、先程、例の大型案件6月初旬スタートという一報が入ったので、それまでにカスタマイズを終え、世に広めたいと思います!関係者のみなさん、よろしくお願いします。