Deproクエリ管理/QAツールのご紹介

昨年日本橋支社からお引っ越しのスーパーエンジニアNさんによってプロジェクト管理と翻訳チェック用に社内開発されたツールがプロジェクトの円滑化&翻訳品質向上に大活躍しています。(*実際の使用には、割り当てられたユーザ認証情報が必要です。)

沿革&誕生の歴史 

 2011年:Depro Queries                                        

(オンラインでのクエリ管理 / 不明UI・用語・新語管理)

  • *プロジェクト進行中の素早いコミュニケーションを実現。
  • *複数の翻訳者、PM、校正担当者が同時アクセスし最新情報をオンタイムで共有。

 

2012年:Depro QA Tools

(スタイル・タグ・翻訳エラーを見やすく一括で発見)

  • *随時プロジェクトごとのカスタマイズを加え、品質基準が厳しいMicrosoft案件・マーケティング案件を中心に利用中。プロジェクトによっては、翻訳者レベルでこちらのツールによってエラーをなくした状態で納品をしていただいています。

 

デプロは、フロントランナーとしてIT翻訳業界の最先端をリードして走り続けるため、トップレベルの品質を追求し、日々進化し続けてまいります。

欧米におけるアジャイル型開発の普及要因

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が、欧米におけるアジャイル型開発手法の普及について要因を調査し、レポートにまとめています。

ざっくりとその要因を挙げてみます。

  • 顧客(開発依頼側)と開発チームが綿密なコミュニケーションを取り、ゴールを共有できる関係である
  • ソフトウェアの仕様変更に対し柔軟である
  • アジャイル型開発の導入で顧客のビジネス成功率が高まることを実感している
  • 政府がアジャイル型開発の効果を認め、調達においてアジャイル型開発を積極的に採用し、普及を促進している

さらに、環境的な要因として流動性が高く豊富なIT人材の存在と、それらを養成する高等教育機関の充実を指摘しています。

また、調査では各国のITベンダーにインタビューを行なっているのですが、中国のベンダーのコメントが印象に残りました。

顧客にとってアジャイルかどうかは意味をもたず、より品質の高いソフトウェアが早く欲しい。品質の観点では、UI が大きな意味をもってきているために、動くソフトウェアを見ながらフィードバックを受け付けるアジャイルが必要。

結局のところ、開発手法というのは手段の話に過ぎません。それがアジャイル型でも、ウォータフォール型であったとしても、我々に求められるのはクライアントのニーズに真摯に向き合い、実現することです。

そのためにも新しい概念や手法にも対応できるよう、スキルを磨いていきたいと思います。

Trados 6.5は偉いのだ!

SWのPropertiesファイルの翻訳の際に、SDL Trados 2007のフィルタを使うとそのままTTXに変換できる。これば便利な反面、いろいろと問題があり、いまだにリソースファイルをRTFに変換し、翻訳箇所をマーキングしてRTFベースで翻訳をしているプロジェクトも多い。

あるプロジェクトで、ソースクライアントのR&Dから送られてきたファイルをRTFにし、マクロをかけて翻訳対象個所のマークアップと改行の変換を行ない、そのあとTTXにして前バージョンのバイリンガルファイルでXtranslationする、という工程がナントWord 2003とTrados6.5の組み合わせでしかできないことがわかった。この結論まで行きつくのに半日。

Trados3.0から使用しているユーザーとして、最近のSDLTradosのバージョンはあまりにもブラックボックス的要素が多いように思う。たとえばSynergyを使用したPerfect match処理(Xtrans)にしても、使用しているマシンのJavaのVersionがあがっているとかからないケースがある。本来、アプリケーションのバージョンが上がれば上がるほど便利になっていくことを期待するのだが、いまだ6.5の方がやっていることが目に見え、どこが悪いかすぐに分かる。

2007のコンポーネントETMAシステムにいたっては「Content Management Systemを使用してTMの管理から自由になる!」というふうになったことがほとんどない。「原文に戻す」機能が使えない、Repetitionの処理ができない、翻訳後アップロードしたバイリンガルから生成されるファイルは2回に1度はうまくターゲットにならない、社内処理して新しく作成したパッケージのログはオリジナルのまま。毎回、サポートとのやりとりに時間を費やす。

IT業界に身を置く以上、アプリケーションのバージョンが上がるのは仕方がない。でもAdobeのCSもSDLもMSのOfficeも多機能ではあっても、ある人には不必要な要素をどんどん取り入れ、本当にやりたいことができなくなっている感が強い。村上春樹の『世界の終りとハードボイルドワンダーランド』に出てくる最先端の脳科学者の家では「後退に結びつくことは禁じられている」ということだが、シンプルにやりたいことをコントロールできることがありがたい場合も多い。

機能が多様化するアプリケーションを開発し、市場に出すのはかまわない。そのマーケットは必ずあるのだろう。でも、あくまでも選択権は欲しい。いったん上げたら元にもどれないのではなく、あるときは最新のバージョンで、あるときは前のバージョンで、ということが可能であってほしい。Trados6.5は本当に使いやすいのだ….
SDL Trados2009を使用したプロジェクトは2年前に購入後1度しか受けていない….この現実を謙虚に見てほしい。
SDLさん、辛口コメントでごめんなさい!