じゃんけん必勝法

先日NHKの「頭がしびれるテレビ」という番組で「じゃんけん必勝法」というのをやっていた。
統計的に最初に「チョキ」を出す人は少ないらしく、また人は緊張すると「グー」を出す傾向にあることから、最初は「パー」を出すのがいいらしい。
アイコなら次は「グー」、それでもアイコなら「チョキ」。

「パー、グー、チョキ」と覚えよう!

これは統計に基づいた最も簡単な必勝法らしいのだが、数学的に最も勝つ確率が高いのは完全にランダムに出す!ことだそうだ。
しかし、人間にとってランダムを作り出すということは不可能らしく、たとえば適当に数字を並べて乱数を作り出す作業を人にさせると、同じ数字が連続して並ばないようにしがちだとか、5という数字の次は4か6(ある数字の次は前後の数字)を選びがちだとか、どうしてもその人なりの個性やクセが出る。完全にランダムを作り上げるにはやはりサイコロやコイン投げが登場するわけで、結局のところ「じゃんけん必勝法」は、グー、チョキ、パー、がそれぞれ2面ずつ書かれたサイコロを投げ、それに従うということらしい。

AKB48のさしここと指原莉乃がこの番組にゲストで出ていたのだが、次のじゃんけん大会でこの方法を試すと言っていた。しかしアイコになったときに「サイコロ投げるからちょっと待って!」なんて言ってる暇はないわけで、一体どうなるのか今から楽しみだ。

「安くて美味しくて早い」?

「安くて美味しくて早い」のがフードチェーン店のキャッチ。もし、”まずいがとにかく安くて早い”というお店があったら流行るだろうか。程度問題になってしまうが、利用するお客さんもいるだろう。すべての市場を一緒くたに議論はできないが、翻訳業界も似ている。

機械翻訳はまさに「まずいが安くて早い」のだ。機械翻訳は、本来は生き物であるはずの言葉を無機質化してデータ処理することで即応的に大量の言葉の置き換えを可能にしている。しかし、未熟な機械翻訳システムからは、まずい翻訳結果が現れることがある。常識では考えられないほどまずいのである。しかし、世の中、うまくできたもので、提供側と利用側の利害が一致した市場では繁盛している。

ところが、あまりのまずさに根を上げる人たちもいる。「いくら何でもまずくて食べられない。安くて早いのはいいが、食べられる味にしてくれ」とクレームする。さらには、「雰囲気のいいお店で、ちゃんと味付けされた美味しい食事が、センスのいい器に盛られ、サーブが遅いと感じることなく出てきて欲しい」と要求するお客様も大勢いる。つまり、要求の異なる多様なお客様が存在するわけだ。当然、そういったお客様の要求に応えるお店も続々と現れることになる。

面白いことに、「まずいが安くて早い」機械翻訳が、お客様のさまざまな声を引き出し、要求に応じた新たな市場を生み出している。機械翻訳によって翻訳者や翻訳会社が仕事を失いつつあるようにみえて、実は逆にビジネスチャンスを広げている。

やがて、まずかった機械翻訳がそれなりに美味しくなる時代も確実にやってくる。それも、すぐに。そして、美味しさが美味しさを呼び込み、より良い質を求める市場も拡大していくだろう。

質の階層化によって現れる大なり小なりの新しい波。ローカライザーとしての力量が試されている。
We are not afraid of tough demands!

Sake -> No Naked Boxes

「Sake」のブログに、必死で笑いこらえる。苦しい~。”オチ”をそこに持っていくか~!!!

“オチ”の意外性に、ある訳語で悩んだことを思い出した。。

先日、製品サービス関連のドキュメントの中に、”No Naked Boxes”という英語が出てきた。粋な言葉を使いやがって、と思いつつ訳に悩んだ。「空の箱はない」なんて訳は、文脈からしてあり得ない。

人は箱を見るとどう思うだろうか。何か入っているだろうかってワクワクしたり…。箱には何かが入っているもの(箱に中身は必須)だと考えれば、すんなり訳語にたどり着いた。製品にサービスは必須。。。「製品とサービスは一体」

筆者の狙いは不明だが、勝手にそう解釈した。酒好きのSakeの筆者はクマ好き。一升瓶が出てきたときは、まさかクマと晩酌?っと思ったが、オチは、もっと深かった。訳語のオチも他にあるのかもしれない。