Accountability(アカウンタビリティ、説明責任)

文字どおり、Account(説明)するability(能力)なのだが、Accounting(会計)とResposibility(責任)の合成語である。言うなれば、責任を負っているものは自らの責任に対して説明する責任があるということ。元々は出資者に対する会計報告を意味していたが、今では幅広く使われている。近年は、ステークホルダーに対しての説明責任のことを指すケースが多いが、分野によって用いられ方はさまざまだ。例えば、企業の管理者にアカウンタビリティが求められると言う場合は、意思決定などに責任を持ち、問題の解決策を見出し、目標達成に向けて主体的に行動しようとする意識を持つことを意味する。福祉分野では、サービス提供事業者がサービスの内容を利用者側に対して十分に説明し、利用者側に内容をしっかりと理解してもらい合意を得ることを指す。医療分野では、インフォームドコンセントの重要性が叫ばれるように、正しい情報を伝え十分な説明を行い理解していただいた上で同意を得る(拒否される)というステップが求められる。

Corporate governance(コーポレートガバナンス)

企業統治と訳される場合もあるが、カタカナ表記を推奨する。統治とは、主権者がまとめおさめることを意味するが、ここで言うガバナンスとは”監視”のニュアンスが近い。企業の健全性や透明性、法規定の遵守性などを確保するには、さまざまな機能が適切に組み合されなければならない。経営者の姿勢(意識)のチェック、マネジメントレベルの管理や監督、的確な内部統制、内部監査や外部監査などにより、違法行為や理念から離れた行動などを阻止できなければならない。ガバナンスでは、適切な情報開示やステークホルダーへのアカウンタビリティ(説明責任)が求められる。経営陣、管理者層の責任の明確化もなされなければならない。そこで議論になるのが、「会社(企業)は誰のものか」という問いだろうが、誰のもの(誰が主権者)かと論じるより、健全性、透明性、遵守性を確保することへの意識を徹底することがガバナンスに繋がる。

Stakeholder(ステークホルダー)

利害関係者と訳す場合もあるが、カタカナ表記が浸透してきている。企業の利害関係者と言う場合、その範囲をどう定義するかで解釈が分かれたりする。表記はともかくも、直接、間接を問わず利害関係者を指すのだろうが、”利害”とは何か、”間接的な関係者の範囲”をどう定義するのかは難しい。難しいと言えば、あるドキュメントに、”コーポレートガバナンスの視点からすると、企業との利害関係や依存関係がない外部からのモニタリングが重要で、モニタリングを行う人たちは利害関係者であってはならない”とあった。しかし、その後に”ステークホルダーとの連携で…”ともあった。連携しながらモニタリングすれば間接的ながらも関係していることにはならないか。どう翻訳すれば論理がつながるのか。翻訳者がそこまで考える必要があるのか、と思う部分もあるが、ドキュメントの筆者が言わんとしていることが理解できるだけに、そこは翻訳者としての”腕”の見せどころ…でもある。