長野県上伊那郡宮田村にある、信州マルス蒸留所に足を運びました。こちらではウイスキーが作られています。
以前にも訪れたことがあったのですが、その当時はウイスキーに興味がなかったために、ごく普通の観光地をめぐる感じで、さほどに印象に残りませんでした。しかし、今回はウイスキーを嗜むようになってからの訪問ということで、設備の一つ一つに対し興味津々でした。
仕込みは冬に行うということで、ポットスチル(単式蒸留釜)はお休み中。設備を更新したばかりとのことで、ピカピカだったのが印象的でした。そして一番インパクトがあったのが貯蔵庫。入口のドアを開けた瞬間、ふわっとウイスキーと木材のいい香りが漂ってくるのでした。
樽に入れられたウイスキーは年2~4%の割合で蒸発しており(いわゆる、天使の分け前)、それが建物の中に充満しているというわけです。アルコールだけではなく木樽から発せられる芳香を伴っており、酒好きにはたまらない空間となっていました。一方で、貯蔵庫に入るやいなやすぐに外へ出てしまう方もいて、なかなかに濃い場所であることがお分かりいただけるかと思います。
ふだん身の回りにある品が、どのように作られているのかを知ると、愛着もまたひとしおです。たまにはこういった大人の社会科見学に出掛けるのもいいものです。