赤坂大歌舞伎

千代田線3b出口階段を上るとすぐ赤坂ACTシアターがある。祝日の昨日は、隣のBRITZ(ライブハウス)に並ぶお客さんも沢山いて、にぎわっていた。

演目は、「怪談乳房榎」(かいだん・ちぶさのえのき)三遊亭円朝作
祝日のせいか、立ち見も出る盛況ぶり。
私は、12列目の右端だったのですが、10列目の前が通路で花道の変わりに
役者さん達が時々通るのでなんかテンションあがる~。

途中酔っ払い役の役者さんが、ここいらは赤坂サカスといってテーベーエスがあるところだろ。テーベーエスといえば金八先生だ。
なんて言ったと思ったら客席に当の武田鉄也さんが、芝居見物。
立ち上がって回りにご挨拶。ちょっと得した気分になりました。

怪談ということで、ちょっと恐れていたけれど終始笑いが起こる
大変楽しいお芝居でした。

勘九郎君が、菱川重信という人気絵師と下男の正助と
悪役うわばみの三次という3役でこの3役の瞬時の入れ替わりが
もうなんと言ったら良いのか・・・
テレビのスポットCMで正助と三次の入れ替わりの場面を
何度も見ていたし、客席通路で入れ替わるのに
なんだか狐につままれた感じ。

そもそも絵師の重信の妻、お関(七之助)に一目ぼれした中村獅童
演ずる磯貝浪江が、下男の正助をたぶらかして、殺してしまい
お関をものにし、尚且つ正助に重信とお関の間の乳飲み子を十二社の滝
(現在の新宿都庁の裏辺りらしい)に投げ込んで殺させ、その正助も
うわばみの三次を使って殺そうとする。

休憩あと前説の感じで客席前列3列目まででしょうか
これから始まる一二社(じゅうにそう)の滝の場面のために
ビニールシートが配られ、水しぶきが来たら皆でいっせいに
ビニールを上げてよけるお稽古。
これはかって勘三郎さんがシアターコクーンでやった四谷怪談を思い出します。
その時は、笹野高史さんが音頭とって水よけのお稽古してたな~。

本水を使って勘九郎君と替え玉がくんずほぐれつ・・・

その場は、幽霊になった重信が子どもを助け正助に改心してその子を
無事育て上げれば、許してやろうとする。

この滝の場面は、ザーザー滝は流れるし、誰が誰だか。替え玉の人も顔・姿が似てて
わけが分からず、お客さんも「は~」とか「へ~」とか「え~??・・・」

最後には、大きくなった子ども(8歳くらい?)と正助とで浪江を切って
無事あだ討ちとなりました。

ほんとに楽しいひと時でした。

夢の治療(免疫寛容という治療法)

昨日NHKの「クローズアップ現代」という番組を見た。

番組中の症例は、確か肝臓がんの男性。
余命3年。息子さんの肝臓の一部を移植した。
普通移植が成功してもこれまでは、免疫細胞が移植された細胞を攻撃してしまうから
免疫抑制剤を一生飲み続けなければいけない。

それには、ちょっとした風邪でも命取りになるし、
副作用で他のがんになるリスクもある。

この免疫寛容という夢の治療は、臓器の提供者の血液に含まれる免疫細胞を取り出し、
移植者の免疫細胞と、特殊な薬剤と混ぜ、培養し、この細胞を移植者の体に戻すと、移植した臓器への攻撃は止まるのだという。
「免疫細胞を教育する」と北海道大学の移植チームの教授は、話していた。
一度教育すれば、ずっと継続するらしい。

この治療を継続中の男性は、免疫抑制剤の飲む量をどんどん減らして行き
仕事に復帰することが出来ている。

また、食物アレルギーの場合は、アレルギーの食品と、「アルファ・ギャルセル」という物質を混ぜたものを投与すると、その食物のアレルギーが収まるという。

数ヶ月前、私の母校の小学生が、給食のちじみを食べて亡くなった。中に入っていた粉チーズのアレルギーで亡くなったのだ。

一日も早く保険の効く一般的治療法になって欲しい。
花粉症にも効くらしい。

どうしたものか!

ここのところ、他社の翻訳に対する評価プロジェクトが続いた。

「売れる価値のない翻訳品質だと気づいて欲しい!」と苛立ちながら評価を終えた。昨今の、言葉の乱れか。質の悪い翻訳が、市場に溢れているための副次的な弊害か。

翻訳者は育つものであって育てられるものではない。が、…プロを育てねば、翻訳業界は全体としてダメになる。プロの翻訳者を育てる養成塾でも開設した方がいいのだろうか。

どうしたものか!