最後の「詰め」

アクセス制限の掛かったwebサイトを利用する際には、ユーザ名とパスワードの入力が必要になります。流れとしては次のような感じになるかと思います。

  1. 制限付きサイトにアクセス
  2. ユーザ名とパスワードの入力を求めるダイアログが表示される
  3. ユーザ名とパスワードを入力する
  4. 認証ダイアログが閉じられる
  5. ブラウザにサイトが表示される

しかし、Windows 7+Internet Explorer 10の環境では、ステップ5のブラウザにサイトが表示される段階で、他のウインドウにフォーカスが移ってしまう現象が発生します。サイト自体は表示されますが、IEのウインドウが非アクティブとなり、他のウインドウが表示されるため不便で仕方ありません。

先ほど、この件についてどうにかならないものかと相談を受け、初めてこの現象について知りました。さっそく調べてみたところ、MSとしては問題として認識しているようですが、未だ解決策はないようです。原因と解決方法をKBから引用します。

原因

この現象は、デスクトップ用 Internet Explorer 10 で認証ダイアログを閉じる際の、ウィンドウ位置/順序の制御の不具合に起因して発生します。

解決方法

この現象は、ウィンドウの位置/順序の問題であり、問題が発生しても表示されている Web ページの動作に影響はありません。認証ダイアログを閉じた後に、後ろに表示された Internet Explorer のウィンドウを再び前面に表示して操作を行うことができます。

解決方法を意訳してみると「こまけぇことは気にすんな!」といったところでしょうか。

しかし、毎日認証が必要なサイトにアクセスするユーザはどうでしょう? 「Web ページの動作に影響はありません」と簡単に切り捨てられてはたまりません。MSにとっては些末なバグかもしれませんが、これを疎かにすることはユーザエクスペリエンスを疎かにしているのと同じではないかと思います。

バグ処理の優先度など、リソースを割けなかった理由は様々かもしれません。そして残ってしまった最後の「詰め」。これを他山の石とせず、自戒を込めてここにメモしておこうと思います。

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