Self branding(セルフブランディング)

この用語がどういった文脈で使われているのかをしっかりと把握しないと、とんでもない誤訳につながる場合がある。英語の感覚からすれば、消費者が自身のコンセプトを、ブランドの持つイメージにオーバーラップさせていくような消費者行動に近いニュアンスだ。つまり、Self~とあったら、自分で~するといった感覚だ。だが、日本でセルフブランディングと言う場合は、自身の認知度を高めるために、自己アピールすることによって自分自身のをブランド化を図る意味で使われる。パーソナルブランディングが企業のイメージアップを目指すのに対して、組織を切り離して個人として自らをプロモーションすることと捉えている。パーソナルブランディングとセルフブランディングは、そういった意味でも明らかに異なる。だが、英語圏でSelf brandingと言う場合は、さらに別の意味合いがあることも頭に入れておく必要がある。安易に訳さず、先ずは文脈を読み取ろう。因みに、Private brandとも意味はまったく異なるので、混同しないように。

Personal branding(パーソナルブランディング)

セルフブランディング(Self branding)とは違うので注意が必要。パーソナル~、セルフ~、自己~、自分~、といった表現が整合性もなく使われたりしているが、パーソナルとセルフでは意味が異なる。Personal~とSelf~を混同して、自分ブランディングなどと画一的に訳すと整合性が失われたりする。パーソナルブランディングでは、「所属組織のイメージを高める」ことを目的として個人のプロモーションが行われる。組織の中の「個人」を前面に出しアピールすることによって組織全体のイメージアップを図り、企業のプロモーションにつなげていくのである。”日産”のゴーン氏や”ワタミ”の渡辺氏などがパーソナルブランディングの成功例と言えば、すんなり理解できるだろうか。パーソナルブランディングは、企業ブランドの価値にも影響を与えるため、企業戦略の一つとして重要度が増している。

PaaS(PaaS(サービスとしてのプラットフォーム))

IaaSと混同して使われやすい用語だが、インフラとプラットフォームの違いがある。”Platform as a Service”の頭文字。これも英日併記がいいだろう。声に出して読むとしたらパース。PaaSは、ソフトウェア(アプリケーション)の開発環境や実行環境などのプラットフォームをネット経由のサービスとして提供するビジネスモデルとなっている。アカウント数の分だけ、使った分だけが月額使用料という形で請求されるので経費削減にもなる。物理的なインフラが手ごろな価格で構築できる時代になっていることを考えると、ローカライザーの視点からは、マルチ言語やマルチ開発プラットフォームに対応したオープンソースのPaaSの提供ビジネスはさらに拡大していくだろうと感じている。