Premium(プレミアム、……)

翻訳者泣かせの単語でもある。分野によって訳語が異なるからだ。カタカナ表記が安全ではあるが、翻訳者としては最適な訳語を用いたい。そのためには、この単語の意味を理解するしかない。
Preの接頭辞からして、ラテン語のPrimusかPraeあたりが起源なのだろうと想像できる。楽しく解釈すれば、Primusには第一番目という意味もあるので、戦国時代で言うところの”一番槍”がそれにあたると推測できる。つまり、勇敢に先頭に立ち、死のリスクを負いながら敵陣に切り込んで最初に手柄をたてれば、”あっぱれ!”ということで特別に上乗せされた恩賞がもらえたわけだ。従って、一番槍は特別な存在(希少価値)であり、手柄を立てれば、通常の手柄よりも恩賞という価値が付加されたことになる。今でいう付加価値だ。それから派生してきたに違いないと考えれば、賞与、奨励金、割増給、景品類といった訳語が出てくる。逆の立場からすれば、割増金、オプション料金、手数料、掛金…がプレミアムになるといった解釈も可能となる。何れにしても、文脈を読み取ろう。

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