翻訳者にとって、最もやっかいな単語の一つだろう。まず、婚約、約束、契約といった辞書の訳語が頭に浮かぶ。しかし、マーケティングのドキュメントでは柔軟な読解力を持ち合わせていないと、お手上げとなる。概念を理解していなければ、訳は仕上がらない。実際の翻訳では、文脈を読み取って訳すしかないが、さまざまな訳語が考えられるだけに、翻訳者の読解力と日本語の語彙力が試される。適訳が思い浮かばなければ、エンゲージメントとカタカナに逃げるしかなくなるが、プロの翻訳者なら、そこでグっとこらえて自分自身と戦ってみるのもいいだろう。因みに、Engagementは戦いを意味する場合もある。