眼から耳へ

Jane Austen(ジェイン・オースティン)の全7作品セットが電子書籍で100円!だった。

おまけにオーディオブックがやはり全作品セットで300円!

あまりの安さにびっくり。即、両方購入した。
Jane Austenは、「Pride and Prejudice(自負と偏見)」「Emma(エマ)」「Sense and Sensibility(分別と多感)」などを書いた18世紀のイギリスの作家。今でもファン、特に全世界的に女性ファンが多い。じっと耐えて最後はハッピーエンドというパターンが乙女心をくすぐる。「周りに流されずじっと耐えて、自分をしっかり持っていればいいことあるぞー」って。

さて、オーディオブック。
聞いてみると朗読の質もいいし、聞き流しているととても落ち着く。退屈しないし、彼女の小説には、今に通じる不変の真理があり、なるほど~と思うこともある。聞き取れなければ100円の電子書籍で検索して確認する。こっちはスキャンしたとみえて隣の単語がくっついていることがあるが、全然OK。これだけで軽く1年くらい楽しめるよね。

平成28年に著作権法の改訂があり、外国人の著作権保護期間も70年に延長されたそうだ。(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/kantaiheiyo_chosakuken/1411890.html

Janeが亡くなったのは1817年だから十分著作権切れ。すでにネットではJaneのファンが「自身で翻訳しています!」というのも見かけることがある。

100円は著作権の切れた作品の電子書籍化にかかる費用として、Audio Bookの300円はどうやって実現したんだろう??全録音総時間は優に50時間を超えており、その朗読、録音の費用は300円でまかなえるのかなあ。ちょっと不思議。

耳読書と言えば、勝間和代さんが日本の書籍をモバイルデバイスの音声朗読で読んで(聞いて)いる、という話をされていて、私も試してみた。悪くない。iPhoneの場合、読み上げコンテンツの声を3種類から選択できる。私は一番なじみがよかった「Kyoko」で聞いていた。

もちろん、人が読むのに比べてロボット的な不自然な感じがするのは仕方がないが、家事をしながら、通勤しながら、耳で本が読めるのは嬉しかった。結局、Kindle Unlimited無料お試し期間に10冊くらいこの方法で読んだ。(Kindle Unlimitedは無料期間終了で解約。ごめんなさい、Amazonさん)

娘が大学受験のときに聞いていたのは山川詳説世界史(2,750円)。こちらは参考書にアナウンサーが朗読した音声CDがついている。iPod Touch(なつかしいなあ)に入れて聞き流していると何となく頭に入ってくるから不思議。私も大いに楽しませてもらった。それにしてもプロの朗読はいいなあ。

毎日眼が疲れる。

会社ではPCの画面を見て仕事をし、そこを離れると今度はモバイルデバイスに移行。寝る前はKindleで読書、朝から晩まで眼を酷使する生活で、ドライアイが直らない。目薬は必携。4分の1くらいを眼から耳に切り替えることができれば、少しは負担が減るのかも。

新聞もデジタル版をサブスクリプションしているが、これを耳に切り替えようと思ったら、新聞の読み上げは別途費用がかかるらしい。読み上げ、というよりはデジタル版「読む」「聴く」を選択するという感じなんだろうね。残念。

DTPを発注される際にご指示いただきたいこと

日本語でのDTP(Desk Top Publishing)をご依頼いただく際、前もってお客様に決めていただきたいいくつかの必須項目がありますので、以下に例とともにまとめます。

Source File (ソースファイルの有無)Yes / No
Application (アプリケーション)InDesign / Framemaker / Office(Word/PPTX)
Version・(バージョン) 
OSWindows / Mac
Original paper size (原本の用紙サイズ)Letter / A4 / A3 / others
Deliverable paper size (翻訳後の用紙サイズ)Letter / A4 / A3 / others
Font to be used (使用するフォント)Alphabets/numners:Calibri
Japanese:メイリオ
PDF generate (PDF作成)Yes
PDF type (PDFの用途)Web / Print
Joboption specified (ジョブオプションの有無)Yes / No
Italic (イタリックの使用)Italic / BOLD / Normal
  • ① ソースファイルの有無。

PDFしかないのだけれど、というご相談をよく頂きます。PDFからでも同じ体裁のものを作成することは可能ですが、そのPDFの元となるソースファイルがあれば、コストを低く抑え、品質も良いものが作成できます。また翻訳ツールを使用して、翻訳を行うことで、バージョンアップ時のコスト削減にもつながります。

  • ② ソースファイルがある場合は、アプリケーションとそのバージョン。

  • ③ 用紙サイズ:原本はLetterサイズであるが、日本語版はA4にしてほしい。またはLetterのままでいい、など。
  • ④ フォント:アルファベットと数字のフォントおよび日本語のフォント。
    複合フォントを使用する場合、フォントサイズの違いが出ることがあります。
    たとえば、アルファベットと数字に「Calibri」を、日本語に「メイリオ」を選択された場合、以下のようになります。

フォントサイズは同じ18ポイントですが、英語は小さく見えてしまい、バランスが悪くなります。
そのため、日本語のフォントサイズを下げるか、英語のフォントサイズを上げるか、で調整します。

バランスはよくなりますが、アプリケーションによってはこのフォントの調整は手作業になってしまいます。ソースファイルがWordやPPTXの場合です。前もって複合フォントを使用できる場合はドキュメントを通してそのフォントを使用します。

  • ⑤ ジョブオプション:昨今、PDFの多くは印刷目的よりもWebからダウンロードするものが多いため、ファイルサイズは小さいほうが好まれます。ただ、中にある画像の解像度は上げたい。そのようなPDFの作成仕様をお客様の方でお持ちの場合、ご提供いただければ、一定の品質でPDFが作成できます。固有のものがない場合でも印刷するものなのか、Webに載せておくものなのか、など用途をお知らせいただければ既成の仕様で作成いたします。
  • ⑥ イタリックの使用:日本語では通常イタリック(斜体)は使用しませんが、原文がイタリックになっている場合、日本語ではどうするか。翻訳中にタグを削除してしまえばいいのですが、CATツールを使用した場合、翻訳後のQAでタグ数の不一致となってしまうため、そのまま残しておいて欲しいというお客様が多いです。その場合DTPやコンパイル時にイタリックスタイルを削除したり、ボールドにしたりすることがあります。

着付けとマインドフルネス

2年ほど前から着付けを習っている。自宅近くでのマンツーマンの着付け教室で、月2回程度細々と続けてきた。着物が好きだった母が残した着物と帯を無駄にするのが嫌で始めたのだが、やっているうちにこれは「マインドフルネス」の訓練になるとふと気づいた。

「マインドフルネス」とはWikiをみると
「現在において起こっている経験に注意を向ける心理的な過程」
と定義されている。つまり「今」にフォーカスをあてる訓練をする、ということである。
「マルチタスク」が多い。
昔からテレビを観ながらご飯を食べる、ラジオを聞きながら勉強をする、といった程度のマルチタスクというか、マルチアクションはあったが、今はそのツールやコンテンツが高度化していて、続けていると疲弊してしまう。
You Tubeを見ながらiPadで絵を描き、次々に更新されるLINEをチェックしている娘はすごい…..
私にはとてもできない。

ここまでではなくても、仕事柄、複数の仕事を並列で行う必要がある。昔は複数のプロジェクトを並行して動かすことは特に問題なく出来ていたが、最近なかなか厳しくなってきた。年のせいなのか、よく言われるマルチタスクのやりすぎによるダメージがきたのか….
何か失敗をすると引きずり、次のタスクに影響を与える。
たまった仕事が同じくらいのプライオリティを持つときに焦りが出て、かえって仕事が進まず、結果として生産性が落ちてしまう、などネガティブな結果になることが多い。

「今」やっていることに集中し、他のことは考えない

これが出来るようになれば、メンタルを壊すことなく、効率の良い仕事が出来る。らしい。

瞑想もこの訓練の一つなのだが、私はどうもこれが苦手で、通っているヨガのスタジオで瞑想の時間が来るとどうしても「このあと何しよう」「あーあれするの忘れた」など別なことを考えてしまう。「頭に浮かんだことはそのまま置いておいて….」などとインストラクターに言われるが「置いておく」という感覚がまだつかめない。

着付けがマインドフルネスの訓練になると気づいたのは最近である。着物を着るには何十もの工程があり、そのひとつひとつにそれぞれ注意点がある。そのどれか一つが上手くいかなくても仕上がりが悪い。
補正のタオルを入れる位置がちょっとずれたり、紐の位置がちょっと高かったり、または低かったり、結び方がきつすぎたり、ゆるかったり、布の引き方が足りなかったり、引きすぎたり、すべての工程で先生に注意されたことを想い出し、手に、身体にしみ込ませていく。当然、口数も少なくなる。じっと考えながら衣擦れの音だけが響く。ん?と思うとすかさず先生から注意が飛ぶ。

着終わって鏡で最後の調整をすると、あっという間に30分が経っていて、その時に初めて自分がものすごく集中していたことに気づく。そしてその間、一切デジタルデバイスは触っていない。なかなか貴重な時間なのである。

1時間半のレッスンが終わった後は、頭がとてもすっきりしてすがすがしい。

私のマインドフルネスは着付け。でも誰にでもそういうものはあると思う。
何か「今」に集中することを一日の中で1分でも見つけることができれば、かなり違うらしい。

そう書いてある雑誌Presidentの特集『最高の瞑想』を読みながら、録画した番組の編集をして、AppleのMindfulnessアプリを流している私はまだまだだ。