ベネズエラの首都カラカスにそびえ立つ、45階建のタワービル。
数多のビジネスマンが慌ただしく行き交うファイナンシャルセンターは今日も活気に満ちている。
となるはずだった高層ビルは完成目前で廃棄され、今では不法占拠者のマイホームとなっている。
そして、開発主David Brillembourgの名から「デビッドの塔(Torre David)」と呼ばれるに至る。
まずは、百聞は一見に如かずということで画像(google)をご覧ください。内部にはカフェや床屋、教会なんかもあり、屋上(?)でウエイト・トレーニングをしている人までいます。どこから引いたのが電気も来ています。まるでビルがひとつの街を形成しているかのようです。現在、約3000人、700家族が暮らしているそうです。かつて香港に九龍城砦というスラムがあり、迷い込んだら二度とは出て来られないような魔窟の雰囲気を漂わせていましたが、それとは様子が異なります。
「棄てられた高層ビルがあったから、勝手にリフォームして住んでやったぜぇ。ワイルドだろ~。」彼らのしていることはもちろん違法なのですが、(いい意味での)図々しさやパワフルな生き様にどこか惹きつけられます。
最後に念のため、不法占拠は違法行為です。よい子は真似しないでください。