Experience(エクスペリエンス)

この言葉は、新しい造語、概念だと考えれば理解しやすい。ITの世界では、体験とか経験と訳さない方がいい。皆が知っているexperience(体験、経験)は、過去を意味する。しかし、この「experience」という単語は、スペルこそ”体験”を意味する単語と同じだが、概念はもっと深い。過去の体験ではなく、「これまでになかった体験」と捉えればピンとくるだろう。未来に向いた概念も含んでいる。単に顧客満足度を示唆しているだけではない。これからの時代、どう(お客様の)エクスペリエンスを改善して(高めて)いくかで、企業の価値も違ってくるのだろう。

Resilience/Resilient/Resiliency(レジリエン~)

「対応力」、復旧力」、「回復力」が組み合わさったようなこの言葉の訳に、今日も悩んだ。IT関連の分野では、回復力とか耐障害性と訳されている場合もある。文中では、”回復力のある~”、”耐障害性の高い~”などと表現するケースが散見される。文脈から、”~の向上”、”~の強化”、”~に優れた”、といった表現と組み合わせて使用すれば、わかりやすい文章となる。因みに、今日はサーバー関連のドキュメントでジャンルが限定されており、この会社の他のドキュメントでは「レジリエン~」という訳語が使われていないため、コンテキスト上に問題がないと判断してあえなく「耐障害性」を採用したが正確ではない。本来なら、言葉の意味からもレジリエンシーとかレジリエントとすべきである。早く、カタカナ表現が通じるようになって欲しい。

Agile/Agility(アジ~)

今日もお目にかかった、よく出てくる言葉だ。Agileをアジリティとする場合もある。アジャイルだけで使用するより、アジャイル開発とかアジャイル方式とか、アジャイルの後ろに何かくっつけて表現するケースが多い。Agileを敢えて訳すとしたら、”俊敏な~”となるが、機敏にしろ敏捷にしろピンとこない。カタカナにしたいところだ。Agilityは、機敏性とか敏捷性と訳される場合が多いが、アジリティで通じるようになってきた。ローカライザーとしては、何となくスッキリする。